32 Days

そう言って、時計台の端に腰掛けて笑っている男


「…悪い、篤斗。」

いつもの笑顔に、俺も笑みを返して


篤斗の隣に座った


「それで謝罪のつもりか?全然心籠ってねぇんだけど?」


「込めてねぇんだから当たり前だろ?」


「オイ!」と怒った篤斗は俺の髪の毛をグシャグシャにする



「うわっ!何すんだよ!!」


「年上を敬わねぇお前が悪い。」


…そんな理不尽な


そう思ったが、これを言えばまたふりだしに戻る事になるので、何とか堪えた


「ホラよ。」篤斗から投げられたモノを、俺は辛うじて受け取る


手に入ったのは…缶ジュース


「んじゃ、やりますか。」


プシュ、と篤斗が缶ジュースを開けたのを聞いて、俺も続いた


「遥。」


「ん?」首を傾げる俺に、篤斗は缶ジュースを掲げて


「軍事部隊就任…おめでとう。」


そう言って


二つの缶ジュースはコン、と音を鳴らした



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