和田菜月物語
次の日
麻奈はいつも通り学校に向かった。

「おはよう…」

教室は麻奈1人。
麻奈はいつも最初に学校に着く。
誰もいない教室にあいさつをする。

この時間が一番幸せだ。

「静かだな…」

そんな事言っていると
教室にクラスの子が入ってきた。

「また一番なの?」

ある女子は笑いながら言った。

「言ってやんなよ」

「今しか幸せじゃないんだし」

一緒に居た女子も言った。

そしていつの間にか
あの静かさは消えていった…。

(今日はどんな事が起きるんだろう…?)


麻奈は無表情な子だった。
泣きたくなるぐらいのいじめでも…。

麻奈のいじめは日々酷くなっていった。

授業の時は周りから
消しゴムなどが飛んできたり。

いつの間にか
机の上にゴミが置いてあったり。

掃除の時は
バケツに水を入れて
それをかけられたり。

そして
帰る頃は靴に画鋲が入ってる。

「今日も一日が終わった…」

そして
家に帰った時

【プルルルル】

電話が鳴った。

この電話が
麻奈の人生をもっと不幸にした。
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