和田菜月物語
それぞれの絆

クラス

次の日
クラスではある事が話題になっていた。

おもに3つだ。
1つは、私と未来の事。
2つ目は、麻奈が帰ってきた事。
3つ目は、もうすぐ学年行事が始まる事。

朝から
未来と愛香たちは一緒にいた。
知らないふりをしていたが、心の中では悲しくて仕方がなかった。

落ち込んでいた様子の私に

「元気出せよ!菜月らしくないぞ!」

飛鳥は、気を使ってくれたみたいですこし複雑だった。

「ごめん、飛鳥ちょっと廊下に行くね…」

飛鳥は優しくうなずいた。

廊下に出ると11月に近いから肌に突き刺さるような風が流れていた。

「はぁ…」

ため息をつく私に

「こうなるって知ってたんでしょ」

知らない男子が話しかけてきた。
顔は、イケメンのほうに入ると思う。
肌は少し黒く髪は短い。

肌の感じからスポーツをしていたのだろう。

「あなたは…?」

疑っているみたいな私にその男子は微笑んで

「神埼将太だよ」

知らない名前だった。
私は、中学の名簿をすべて暗記している。
「神埼将太」なんて名前は無かった気がした。

「あの、何組で…」

私が振り向いたら神埼将太はもう居なかった。

すると、教室から

「キャー!」

嫌な予感がする悲鳴が聞こえた。

私は急いで教室に戻った。

「どうしたの!?」

教室に入ると私は目を疑った。
誰もが、そう思ったと思うはずだ。

だって目の前には血を出して倒れている人が居たからだ。

「どうして雅木が…。」

倒れていたのは『飯沼雅木』だった。
< 23 / 261 >

この作品をシェア

pagetop