和田菜月物語
それから2時間ぐらい話した。
そして飛鳥は時計を見た。

「ウチもう帰らないと!!仕事が…」

そう言って飛鳥は荷物をまとめだした。

「あっ。じゃあ私送るよ」

「ありがとう菜月」

私は飛鳥を見送る事にした。

「じゃあまた帰ってくるね」

「待ってるよ~。飛鳥ちゃんもまたね」

「うん!!また来るよ~」

「飛鳥バイバーイ」

「バイバイ麻奈」

そして私と飛鳥は出て行った。
最初は普通の会話だった。

「仕事どう?」とか「最近さぁ…」とかよく聞く会話だった。

けど飛鳥はそんな話を全て止めて話しだした。

「さっきの話…。菜月には言うよ」

「えっ?」

たぶん『恋』の事だと私は悟った。

「でも…。何で…?」

「だって…。菜月はわかってくれると思うから」

「わかってくれる…?」

私は飛鳥を見た。
飛鳥は上を向いていた。

そして優しく笑った。

「ウチ…」

そして私を見てこう言った。

『畑山と付き合ったんだ』
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