俺様王子とキケンな契約!?



「俺は聖とは違うよ?……俺は少なくとも大切な女、泣かせたりしねぇから。」



いつもは優しい口調のコイツでも熱が入ると人が変わる。



「オレが悪者で、お前は英雄か?ハッ…笑わせんな。オレは香純には会わねぇ。」



「香純は悪くない。弱ってた香純につけ込んだ俺が悪いんだろ。じゃあ、俺だけを恨んでろよ。あの時最低だったお前に香純を悪く言える資格あんのかよ?」




「………っ、うるせぇ。お前なんかの説教なんて聞きたくねぇわ。」




何でだよ。何であのクソチビ女。

芽衣は何でこんな男が好きなんだよっ。



この男がオレの親友であろうとも。

オレには一生わかんねぇ。



教室から出ようとしたとき、オレは足を止めた。



「お前、…芽衣に気を持たせるようなことすんじゃねぇぞ。…お前は、香純がいんだから…もし芽衣に変なことしたら……ブッ殺す。」




そう言い捨てて、オレは教室から出た。





「……クソっ」



何に対する気持ちか分からないが、オレは壁に拳を打ち付け続けた。








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