ぼくらのうた

―切れない絆




 ――数年後…


「や、やややばい…!
 めちゃくちゃ緊張してきた…!!」


 部屋の隅で蹲るあたしをよそに、ソファーに座るメンバー。

 いつまでも変わらない、その姿。


「つか、まじでここまで来るとはなぁ…」

「後藤さんに感謝しなきゃねっ☆」

「必死に社長を説得してくれたからな…」


 あまりにも緊張感のない空気。

 ちょ…緊張してんの、あたしだけ?!

 光は呑気にゲームしてるし…。


「そういえばさ、前ーに直樹さんの墓参り行ったとき、光なんとかするっつってたよな?」

「…何だよ今さら」

「あー!涼も気になってた!
 結局どーかしたの??」


 そういえばそんなこと言ってたような…。

 てか、今しなきゃいけない話…?



< 336 / 348 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop