ぼくらのうた



「バンドなんて許さないわよッ!
 今すぐやめなさいッッ!!」


 お母さんは今までのケンカしたときとか以上に怒った顔をした。

 なんで…?

 別に何も、悪いことしてないよね…?


「お母さん…ッ!」

「やめなさいッ!!わかったわねッ?!」

「なんで…っ、」


 ―バタン!

 あたしの声がお母さんに届くこともなく…ドアは閉まった。


「なんなの、アレ…」


 もう、意味わかんないッ!!

 せっかく楽しく…な、なってないケド!


「まおちゃんと涼のために頑張ろう、って…思い始めたのに…」


 どこを探しても出口が見つからない…。

 あたしはそんな迷路に惑わされていた。





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