森はもう歌わない
パーティー
『一周年記念パーティー』デカデカと書かれた垂れ幕が掛かっている。
「レムスー!」
誰かを呼ぶ声が聞こえる。





林の中。ポツンと子供が居た。白い長い髪は手入れされていないのか、顔を覆っている。服装にも気を使っていないのだろう、薄汚れた大きめの半パンTシャツを着ている。
「…………。」
物思いに耽っているのか、膝を抱えて黙っている。
「レムス!」
不意に後ろから声がした。
そこにはよく似た男が立って居た。しかしこちらは長髪をきちんと整え、服装もお洒落にしている。
「やっぱり。ここに居ると思ったよ。」
レムスは丸いつぶらな瞳で男の方を見る。
「ロムルス……。」
ザッ。ロムルスはレムスの方を見ないで隣に来た。
「本当にレムスはこの場所が好きだな。」
< 3 / 3 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

仮想世界

総文字数/2,211

ファンタジー5ページ

表紙を見る
彼。

総文字数/2,048

その他5ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop