禁域―秘密の愛―【完】
「どういう事…………?」
『それが………昨日たまたま、休憩室に向かおうとしたら声が聞こえてきた。そこには藤原がいて看護師と喋っていた。あの女………、あの合コンからも園屋に相当付きまとってたらしい。だから、お前達が仲がいいのも知ってたんだよ。
それで、お前達の仲に嫉妬をして園屋に詰め寄り、お前が来たと分かった途端無理矢理、キスをした。
それで綾瀬が勘違いしたのをいいことに、お前たちはまんまと藤原の望み通り別れたってことだ』
「そ…………んな…………」
まさか………そんな事が?
"瞳こそ俺を信じてないだろ………"
あの時の………優斗さんの顔が浮かんだ。
「…………っ」
本当に………優斗さんは、藤原さんと何も無かった。
なのに………私はーーーー
『俺が休憩室に顔をだしたら、逃げ出したがな…………。行って藤原を問い詰めたかったが、次の問診が近くて、行けなかったんだ。でも、綾瀬には伝えとかないといけないと思った』
「そ………っか………」
…………どうしよう。手の震えが止まらない。
彼にした私の仕打ちはきっと…………凄く、凄く重いーーーー。