〔BL〕透き通った嘘

佐藤の事情




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自分のアパートの鍵を開け、中に入る。





マフラーは、まだ返せていない。




鞄を床に投げ出すと、少し中身が飛び出た。





俺は、佐藤トモキ。


高校に入り、もうすぐ一年がたとうとしている。




昨日は雪が降った。





真冬まっただ中である。





しかし、俺はいつも思う。






真冬でも、真夏でも。





いつだって、この部屋は












(本当に、冷たい…。)



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