flowergirls library Ⅱ

紫苑と闇斗


「・・・・どこにでもある昔話じゃねーか」

呆れた。どんな話をするかと思えば・・・・昔話かよ。

「うん。何で僕がこんな話をしたと思う?」

闇斗がニコニコしながら聞いてきた。

「・・・・その少年がお前だと言いたいのか?」

闇斗はニコニコ笑う。

「そうだよ」

「お前、体はどうした?」

「体・・・・僕の?」

俺はコクリと頷いた。

「うーん・・・・僕の体は神様に取り上げられたんだよね~。全て『ユウイ』が仕組んだことなんだけどさ、どうやら神様は『ユウイ』を認識出来なかったみたいでね。全て、僕らへ回ってきたんだ」

俺は

「ふぅん」

とだけ言った。

「何で神様は『ユウイ』を認識出来なかったんだ。アイツが世界を狂わせたのに・・・・」

「・・・・どういうこと?」

俺は小首を傾げた。

「・・・・『ユウイ』は自分が『封印の間』から出たいが為に僕らを利用した。『ユウイ』が外に出た為に世界は退化し止まってしまった。今は足踏みしている状態なんだ」

「・・・・へぇ」

俺は笑う。





















< 44 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop