Dream×Dream
「今日はどうしたのさ!遅刻なんて珍しいじゃん」

昼休み開口一番、春子が尋ねてきた。

「みょーにリアルな夢見ちゃってさ」

内容を説明したが、春子にはあまりピンとこないようだった。

「そんなことで遅れたわけ?もっと面白いかと思ったのに」
「実際体験すればわかるよ。あ、それより」

私は風斗の席にかけ寄った。
「ねぇ、どうして今日遅刻しかけてたわけ?」
「あ?なんだよ、いきなり」

私を置き去りにして平然としているこの男にはイラつくが、聞いておきたい。

「だからどうして遅かったの!?いつも朝練するからって早いじゃん!」
「えーと、それは…」

なぜか言いにくそうにしている。

「そんなことでって笑うなよ?」
「笑わないから!」
「…ちょーリアルな夢を見たんだ」

それ以上は聞かなくてもわかる気がした。
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