◇◆近距離恋愛◆◇
☆こんなに好き

美海サイド


次の日、時計を見ると9時を回っていた


また遅刻だ…
と立ち上がろうとした瞬間


ズキズキッと何かで叩かれたような痛みが頭にはしり


フラフラとうまくバランスが取れなかった



気づけば息は荒くなり、せきも出る



いわゆる風邪だ



「あ〜、もう。ほんとついてない」



あたしはベッドにもう一度潜り、携帯を開いた



画面を見ると結衣ちゃんからの着信がたくさん



それを見たらなんとなくほっとした



この瞬間がとても嬉しい


結衣ちゃんの優しさがわかるから



あたしを必要としてくれているような気がするから


あたしは少し微笑むと携帯を耳に当てた


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