シルバーブレット
煌の言葉で自分の事が影響していると気づいたのだろう、にやけ顔の隼弥が目の端に映る。


目線を向けると隼弥と目が合ったので、ふざけた笑いを止めろという意味合いを込めてジロリと睨む。



気付いた隼弥はすぐに真顔に戻ったが、睨まれて一瞬ビクッとなったのを横に居た瀬羅が感じ取り、怪訝な表情。




「先輩、結局アリバイはねぇし一旦戻るっスか?」



隼弥は助けを求める視線を寄越したが、煌はそれを無視し志麻に指示を仰ぐ。



「あぁそうだな。(はぁ~やっと指示を聞く気になったか…)結灰、瀬羅!戻るぞ。……あと、隼弥も。」


「了解っス。」

「はい。」

「俺、ついでかよ……」




戻ると聞き、秋達は煌に声をかける。




「じゃ、頼むぜ。」

「怪我だけは気を付けて下さいっスよ?」

「無茶しないでくださいね!」


「分かってるよ。」



寝ている春貴を起こさない様に小声で話し、煌達は作業場をあとにした。
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