危険なキス
 
「何の映画?」
「ワンナイト・ラブってやつだよ!」
「……それって、ラブストーリー?」
「そう!」


あたしとは反対に、目をキラキラさせて答える麻衣子。
だけど……


「ごめん。興味ない」
「えー!!」
「しかも、今日は暇じゃない」
「ええー!!」


麻衣子は、不満そうな声を漏らす。

そんなこと言われても、興味ないうえに予定あるし……。


「柊ー、浜崎ー。行ける?」


あたしたちの話を割って、現れた楠木。
というよりも、流れ的に、一緒に約束してたっぽい。


「楠木くん。紫乃、このあと予定あるんだって」
「マジか!じゃあ、別の日にする?」
「そうだねー」


そんな話を進める二人だけど、予定がある以前に……


「あたし、ラブストーリーとか興味ないから」


あまり、行く気がなかったり。

そんなあたしの反応に、二人はひたすらブーブー文句を垂れていた。
 
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