危険なキス
「相変わらず、素直じゃないねー」
「だって……悔しいじゃないですかっ……。
あたしばっかり……」
「あたしばっかり?」
思わず詰まってしまった言葉に、あえて聞き返す先生。
その顔は、完全に意地悪な笑顔だった。
「な、なんでもないっ……」
「言えよ」
だけどその笑顔はすぐに消え、今度は真面目が顔で言われた。
「あたしばっかり、なんだ?」
頬に手を重ねられ、何もかも見透かしてしまいそうな目で見つめられる。
そんな顔で問い詰められたら、逆らえるわけなかった。
「あたしばっかり、好きでズルいですっ!!」
「俺も好きだよ」
かぶせるように、突然伝えられた言葉。
驚きすぎて、声を上げることもできなかった。