危険なキス
「……っとと…」


ノートを持ったまま、ドアをなんとか開けようとして体勢を少し崩す。

落とすっ…!

と思った瞬間、
手にかかっていた重量が、いっきに軽くなった。


「持ちすぎ」
「楠木っ……」


そこには、あたしが持っていたはずのノートの山を持つ楠木の姿があった。


「職員室でいいの?」
「え?」
「運んでやるよ」
「あっ、ちょっと……」


楠木は、あたしの返事を聞く前にさっさと歩きだしてしまった。
あたしは慌てて後を追いかける。


「い、いいよ!重いでしょ?」
「だから余計だよ」
「……」


少し呆れ気味に返事をする楠木。
あたしは何も言えなくなって、とりあえず職員室まで一緒に行くことにした。
 

< 40 / 382 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop