太陽と月
そんな言葉が降ってきて、ゆっくりと顔を上げる
すると、私の真っ赤になった腕を見ながら、小さく溜息を吐いて微笑む主任がいた
ドクドクと心臓が鳴る
私の腕をスッポリと包む大きな手
いつもはキッチリ着ているスーツのシャツも、今は着崩して着ている
腕まくりされたシャツから覗く腕が、逞しい
思わずその姿に見惚れていると、ゆっくと伏せられていた睫毛が上がる
大きな猫目が太陽を浴びて、栗色に光りだす
そして、その大きな目を優しく細めて
「あんまり、俺の側から離れるなよ」
そう言った