太陽と月









不意に一度頭に激痛が走って、目を覚ます

重たい瞼を開けると、見た事もない天上がぼんやりと見えた


そんな霧がかかった様な世界の中で、時計の針の音が耳を打つ



――朝の4時半



まだ、太陽も昇っていない時間

カーテンの隙間から差し込むのは、まだ月明かりだ



その光を横目に、ゆっくりと重たい体を起こす

その途端に、ギシッとスプリングが鳴って

ここがベットだという事に気づいた




――そして、自分と隣に寝ている女性が裸だという事にも




布団の隙間から見える白い肌

少し茶色がかった髪が、ベットの上で渦を巻いている



でも、小さく寝息をたてるのは




名前も知らない女性




< 288 / 353 >

この作品をシェア

pagetop