君がいないと落ち着かない

ほら、あの青い子


逃げられた。
ずっと欲しかった[JYANDOL-Ⅰ-]は世間に知られてはおらず、人気とは程遠い場所でひっそりと一部の人に話題にされた程度の古い本だった。
作者の自費出版により、発行部数は限りなく少なく古本屋でボロボロの状態のがやっと見つかる程度で、今日やっとこの[三毛猫書店]で巡り合うことが出来た。
その本はページ端や縁がまだ新しく、本に付いていた帯を読んだところ編集社の試みによってようやく再発行することが出来た本らしかった。
だが、忍は一度店内を見て回ってからにしようと思い自分の背の届く棚に閉まってその場を離れた。そして戻って来ると、自分の立っていた場所にちー君とやらがいて驚いた。
おまけに忍が持っていたJYANDOLを読んでいる。やっと見つけた希少な本を、この機会を逃したらいつまたどこで逢えるか分からない。もしかしたらすぐに見つけられるかもしれない、運が最高に良ければ初回発行の本だったりもする。


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