オフィスラヴ-鬼上司の対処方法ー
両手に花の状態で少々緊張気味。

「巴さん…お義兄さんは抜きにして二人で違う場所で飲み直さない?」

「え、で、でも・・・」

私は勇生さんの顔色を見つめた。
私では返事が出来ない。


「どうしよう?お義兄ちゃん」

「行って来いよ。俺は此処で飲んでるから…」

「本当にいいのか?勇生」

悠真さんは勇生さんの淀みの無い返事に念を押した。

「ああ」

私の胸に切ない針が突き刺さる。

「じゃ遠慮なく、連れて行くよ」

「ご勝手に」

「巴さん、行こうか?」

「はい」

私は悠真さんに誘われるまま、BARを出た。


「何処に行くつもりですか?悠真さん」


「下の階にもラウンジあるんだ」

「へぇー」

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