オフィスラヴ-鬼上司の対処方法ー
「酔い潰れるまで飲むお前が悪いんだ…綾部」


「私に『俺の奢りだ。どんどんと飲め』と言ったのは有栖川部長ですよ」


「そうは言ったが…お前はべろんべろんに酔って…男の前で眠り込んで、もし何かされても文句は言えないぞ」


「部長は何か私にしたんですか?」


「お前の恰好を見れば分かるだろ?何もしていない…」



「でも、一緒には寝ましたよね…」



「…俺はベットじゃなきゃ寝られない体質なんだ・・・」


部長はシワの寄った眉間に指を当てて俯いた。




「頭痛いんですか?」


「お前のその無防備さに頭痛を起こしているんだ…」



「でも、相手が部長で良かったです」


私は部長に笑みを投げた。


「綾部…」


有栖川部長がキョトンと私を見つめ、僅かに頬を赤く染める。


「部長?有栖川部長?」


「有り得ない…お前のようなタイプの女は…」

有栖川部長はブツブツと独り言を呟いていた。



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