オフィスラヴ-鬼上司の対処方法ー
淡い恋心を抱きかけた有栖川部長に言われるとチクッと胸に小さな棘が刺さったように痛み始めた。


私は部長に都合よく利用されて、偽カノに仕立てられただけ。


アホな私は真に受けて、一人で妄想を暴走させて舞い上がっていた。


舞い上がってしまった心は撃沈して、奈落の底に沈められていく。



「どうした?綾部」


「私…」


「綾部…どうして泣くんだ?」



私は部長に言われて、視界を滲ませているのが涙だと気づく。

慌てて手の甲でゴシゴシと涙を拭いて、怪訝のそうに見つめる部長に向かって笑みを見せて誤魔化した。










< 38 / 118 >

この作品をシェア

pagetop