オフィスラヴ-鬼上司の対処方法ー
瀬川さんには紗耶香お嬢様が居る。

「私…この見合いはお断りするつもりです」

「お前…何様だ?綾部」

「何様って・・・」

「瀬川さんは我が社の社長秘書で…何れ、副社長の義理息子になるかもしれないんだぞ」

「瀬川さんに好意を持っている女性の存在を知りました。私はその女性の為に身を引きます」

「瀬川さんはその女性のコトがスキなのか?」

瀬川さん本人には確かめていないけど…

二人の間には運命の糸を感じていた。


「分かりません」

「まぁ―瀬川さんの方は断る理由がないと断言していたが、お前自身を見て…断るかもしれないしな」

「そうですね…私はドジで間抜けで天然ですから・・・」

「そうやって自分を蔑むな。お前にもお前の良さがあるぞ。綾部」

部長は私の頭を撫でて優しい微笑みを浮かべて励ましてくれた。

鬼だと思っていた部長との同居が始まったが。

義理兄妹となった私達の関係は良好だった。でも、どこか無理があった。

それは私が部長に片思いのせいだーーー・・・


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