ミカンとおれんじ ~High School~
演劇部室に着く。


「よいしょ......と」


隅に段ボールを置くと、『ある物』が目に飛び込んできた。


「ギター......」


レッドの、ロックギター。


結構いいモノっぽくて、しかもまだ新しい。


「あの......良いの?このギター、こんなとこに置いておいて。かなり良い物だと思うけど......」


「あぁ、ソレ、部員の誰かが持ってきたの。そういうの、詳しいの?良い物ってわかるんだ?」


ギクッ!!


「ううん!!別に!!」


慌てて否定し、手を胸の前で振る。


あ、危ない......ばれちゃうとこだった......。
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