ホントに大切なもの☆
気の緩みが生んだ熱愛写真!?
あれから1ヶ月が立ち「うー!書けん!」と唸る私

アルバム制作中のため歌詞を考えていた

明希の事は忘れようと必死だった

そんな私にマネージャーが「詰めすぎても良くないわね、少しの間休み取る?」と言ってきて私は、「いや、いらない…」と返事をした

私の事を心配したマネージャーが「明希さんはいいの?あれから突っ走り過ぎよ?」と言ってくれたけど私は、「突っ走らないと生きて行けない…」と返した

考えたくなくて仕事に逃げてるだけだってわかってる
だけどそうでもしてないと"嫉妬"というもので狂いそうだった

コンコン

「はい、どうぞ」とマネージャーが言うと思いがけない人物が 「 来瞳さんいますか?」と言って入ってきた

美嘉が 「私も撮影で来てたんですよ♪ 明希さんの名前あったので挨拶に来ました~」と言い、私は、「あっ…そう…」と返した

そんな私達を見てマネージャーが「 来瞳、外出てるから何かあったら呼んで」そう言ってマネージャーが出ていき2人きりになる

私は顔を見ないままペンを走らせた

すると美嘉が 「来瞳さん雑誌見ました?」と聞いてきた

私の歌詞を書く手が止まる
私は、少しイラッとして「見たけど?それを聞いてどうするの?」と美嘉に聞くと美嘉は、 「来瞳さんと明希さん仲良いから相談したくて~」とわざとらしい声で言ったからバカらしくなった私は、「は?相談?私にしてどうすんの?相談より自慢しに来たの?」と美嘉に言った

すると美嘉が「でも最近、明希さんが元気ないみたいで 来瞳さん心当たりないかな~?って思って」と言うから「私が知るわけないでしょ…本人に聞けば?」と私が返すと美嘉が「明希さんと付き合ってた…とかないですよね?」って探る様な言い方をしてきたから冷静を装い、美嘉に向かって「はい?誰がそんな事言ったの?アホらし…」と言った

「ですよね~来瞳さんと付き合ったら大変ですもんね、そこまで売れてたら会う時間もないし、彼氏が可愛そ~じゃ失礼しま~す♪」と美嘉が毒みたいな言葉を吐いて出て行った

そんな彼女の言葉が痛い…
私は、「んな事…わかってるわよ」と呟き…

私だって…
すぐにでも明希の元へ行きたかった…

"恋愛"を自由にできる彼女が羨ましく思った

再びペンを走らせ曲を作っていく

そしてアルバムがようやく完成した

すぐにPV撮影に入る

気が付けば2ヶ月も家に帰っていなかった

-PV 撮影-

スタッフが『 明希さん入りま~す』と告げる

「お願いします」と私は、相手役の俳優さんに挨拶をした

スタッフが「相手役の俳優のMIZUKIさんです!」と私に紹介した

「初めまして!MIZUKIです!一緒に共演できて嬉しいっす!よろしくお願いします!」と彼が言った

テレビで見るままの素敵な俳優さんだった

挨拶をして、しばらく2人で撮影準備が出来るのを待っていた

「テレビで見てますよ、活躍されてるみたいで」と私は、隣に座っているMIZUKIに話し掛ける

「そんなとんでもないっす! 明希さんの歌よく聞かせてもらってます!」そう言って笑う彼が少し明希に似ていた

「あっ…ありがとう//」私は、何故か恥ずかしくて顔を隠した

「じゃ、始めますのでお願いします!」と言うスタッフの声

撮影が始まり、終ったのは深夜だった

私は、「お疲れ様でした!失礼します!」と言ってスタジオを後にし、着替えてトイレへ向かった

廊下ですれ違ったMIZUKIに「 来瞳ちゃん!」と呼ばれ、私が「はい…」と返事をするとMIZUKIが「今日、車?」と聞いてきたから私は、「いえ、家がすぐそこなので歩きですよ」と答えた

「じゃ、一緒に帰らない?」とMIZUKIに言われ、私は、「はぁ…」と言い、断りきれず、一緒に帰る事になってしまった

スタジオを一緒に出る

MIZUKIが私に気を使って「 ごめんね、誘って…彼氏に怒られない?」と言い私は、「いえ…彼氏は…いませんよ」と否定した

そんな私にMIZUKIが「作ったら怒られるんでしょ?トップアーティストも大変だね…」と言った

また同じ言葉…

そんな言葉、聞き飽きた…
「 MIZUKIくんは、彼女いるの?って事務所が許さないか…」と私が言うとMIZUKIは、「いるよ!事務所は関係ないからね♪」と言った

"関係ない"そんな簡単に言えるんだ…

私が「彼女…大事にしてあげてね…」と言うとMIZUKIが「どうしたの?元気なくなっちゃったじゃん」と言いながら、私の顔を覗き込む

私は、「えっ、大丈夫!じゃ私はここで!お疲れ様でした!」と別れの言葉をMIZUKIに言って急いでマンションへ入り、ドアを開けようとした時…

カサッ

隙間から紙が落ちた

「なんだろう…」と私は、思い紙を拾って中を確認した

- 連絡して-

-明希-

紙には明希の字でそう書かれていた

その紙をギュッと握り、部屋へ入った

会いたい気持ちを抑えて…
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