Street Ball
新たな場所
お袋が店に出てから家に戻り、もう着る必要の無くなった制服を脱ぎ捨てた。


六畳の和室は、小型のテレビとコンポ、真ん中にテーブルしか置いていない。


灰皿に捨てられている吸い殻は、スピリットに混じってラークも有る。


お袋が俺の帰りを待っていたのは明白だった。


その吸い殻の多さからも、お袋の怒りレベルが計り知れる。


色の濃いハーフのデニムを履き、胸にクロスと薔薇の茨が絡み付いた、ワンポイントの黒Tシャツを合わせた。


襖を閉めて畳み繋がりの狭い茶の間を抜け、冷蔵庫から冷えた麦茶を取り出す。
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