Street Ball
部屋に籠もってから、もう四日が過ぎた。


限界に近付くと眠りに就いたが、それ以外の時間は全て頭を悩ませている。


勉強が得意ではない俺に、この時間は地獄にも似ていた。


結局、一人で悩んでいても埒が明かなかった俺は、凡そ五日ぶりに家を出た。


狭い部屋の中とは違い、無限とも思える空に向かって、思い切り伸びをする。


ロンに殴られた所は、もう薄く見える痣になっていた。


一見しただけなら、分からないだろう。


前までは暑苦しいと思っていた太陽も、四日ぶりとなると気持ちが良いもんだ。


それだけで、どうしたら良いのか見当も付かない問題さえ、幾分軽くなったように感じられる。


本戦の決勝は明日。


数時間後には、試合日前の練習で、[SB]のコートが使える。


泰二と鉄に誤魔化し続けられるのも、時間の問題となっていた。
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