そしてまた、キミに。



揺れる長いまつ毛。

細く筋の通った鼻。

形のいい唇。

…本当に綺麗な顔だなぁ。


こんなにじっくり顔を眺めたのは初めてで、つい見惚れてしまう。

清水君の心の美しさが現れているのかもしれないね…



なんて、らしくないことを考えながら
ふと時計に目をやると14時を過ぎていた。


清水君はいつからココにいるんだろう。

愛子に見られてなかったらいいけど…


愛子はアタシがどこにいても、昼休みになったらいつも呼びに来てくれる。

この状況をもし愛子が見ていたらと考えると、
悪いことをしているような後ろめたい気持ちになった。




だけど、アタシは再び目を閉じる。





''…もう少しだけ''
と、心の中で呟きながら

風の音と優しい温もりを感じていた。



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