顔をあげて
一樹は私の手をひっぱり自分の胸に抱き寄せた。


私はまだ状況が把握できずきょとんとしていた。


「礼羅何か気づかない?」


一樹は私の左手をもって私の目の前におく。

ベッドに入るまではなにもなかった左手の薬ゆび。そこにはキラリと光る綺麗なダイヤの指輪。

私は言葉よりも先に涙が溢れだす。

「かず…き?」

「礼羅、結婚して下さい。」


下を向いて指輪を涙の目でみつめる私の頬を一樹は優しくつつんで顔を上げてくれた。
私は静かに、確実に気持ちをこめて「はい」と返事した。


「礼羅は泣き虫だよな~♪」

そういって私を抱きしめる一樹。


礼羅気づいてるよ、一樹の声かすれてるやん。抱きしめるあなたは小さく震えてることに。


泣き虫はお互いさまだよ。




「愛してる。」
< 96 / 96 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

言葉がなくても

総文字数/14,445

恋愛(その他)108ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
私のかってな想像で書きました。 不快に思われた方は申し訳ありません。 純愛?甘々?のつもりでかく予定です。 でゎど~じょ( ´∀`)

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop