☆★私立天城学園★☆《BL》
?「やめッ…助け……イヤッ…」



かなり距離が離れているのか途切れ途切れにしか聞こえないがSOSのよう。



私は迷わず声のするほうへ走った。



***


全速力で走ること5分。



倉庫とも体育館ともいえる場所に着いた。


声もこの中から聞こえる。



気配を消してそっと近付いた。



「いいじゃんか〜」

「ヤらせろよな」

「まぁ無理矢理にでもヤるけどね」


そんな声が聞こえてくる。


相槌は誰かのしゃくり上げる音。



多分助けを求めてきた人の声。


状況的にはSOSを出した人が数人の男に囲まれているようす。



リンチかレイプと言ったところだろう。


真「どちらもいけないことですわ」


そう呟いて扉を開けた。


ギギーッ



扉の開く音を聞き付けた何人かがこちらを向く。


男「オタクがどうした?」


こちらに気付いている内の一人が話しかけてくる。



”オタク”というのは私のことだろう。



変装してきたから。


いくら可愛くないにしても(←無自覚)あの格好では女に見えるからと思って用意してきた。


まさにオタクルック。


黒いボサボサのかつらに黒いカラコン。

それに瓶底眼鏡。


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