大人になりたい
第5章★大人な香り★
先生から告白されて一週間、私は幸せでいっぱいだった。

私が先生と付き合ったことはみんなには秘密。
だってバレちゃったら先生は処分されるし…
私だって退学になりかねない。

でも、親友の春子にはちゃんと話していた。
もちろん先生の許可付きで…笑

今は化学の授業。
あーーもぅなんでこんなにかっこイイかな…………

「じゃあー教科書誰かに読んでもらおうかなー?」

あ、やば…
こーゆーとき先生は大抵私を指名する。

私は目をふせて隠れてみた…

「んー、じゃあ、瀬川!」

ムダな努力でした…笑

「はい………………」

教科書を読んで椅子にすわる。

バチッ……
ガッツリ先生と目が合っちゃった……

ニコッ…

なに?なんなの?超スマイル!
私はそれに弱いんだってばぁ!

ボーッとしちゃう………

「じゃ、今日はここまで!号令!」

「きりーつ!れーい!ありがとうございましたーー!」

「あ、そーだ!化学係!仕事あるから来い!」

え……………
私は口パクで
いま?
と尋ねた。

「いま。」

……………仕事って何よ…
次はお昼休みなのに!
私は頬をプクっとふくらませて彼のもとに走った。

「そんな可愛い顔しても仕事は減りませーん。」

「なっ、か、かわいくないもん。」

「は?俺が好きになったやつは可愛いの!分かるか?」

「先生っ、周りに聞こえちゃうから………」

「……」

「で…………仕事って?」

「ん。おいで。」

そう言って手招きする先生についていくと、先生はあのセミナー室に入っていった。

「ここ?」

「うん。ここ。夏希…おいで?」

あ………やばい。先生の甘えモード。
このギャップがたまらなく愛おしい。
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