最低男との結婚
エレベーターに乗ってる間も
緊張して
膝が震えてくる。

逃げたい。

でも、

いつかは
向き合わないといけない現実。


そう考えてる間に、

エレベーターは止まり

大輔と住んでいた部屋の3階へと到着し

私は、一歩を踏み出し
まっすぐ歩き始めた。

皮肉な事に

その直後、目の先には
2つの人影が見え

直感的に

あぁ、会ってしまった。


そう思い、唇を
噛み締め
その場に立ち
2人が歩いてくるのを
立って待っている。


そして、

外灯の明かりで
2人の姿が
はっきりと私の目に映った瞬間

大輔も、私の存在に気づき

驚いたような顔で
立ち止まり、私の顔を見ている。


「久しぶり・・・」


震える声で
ちゃんと表情が作れてるか分からないまま
大輔の顔を見た。


「あぁ・・あ・・
こいつは、その違うから・・
勘違いすんな・・」


後に少し隠れてる子を
前に差し出すように
私に気まずい表情で
そう言っている。






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