高梨さんと北条くん


「本は好きだよ、図書委員はめんどくさいけど。…あとは…やっぱり空、かな。」

すこし考えながら答えた。
北条は案の定とでも言うように少し笑っていった。

「ふふ、だろうね。毎日空ばっか見てるもんなー…いいな、空…」

「うん、ほんといいよね。空は。見る度表情が変わるんだよ。」

「…いや、そういう意味じゃないんだけど…まあたしかに、見てて飽きないってのはわかるなあ。」

二人で空を見上げた。

わたしと北条の間に流れる空気がとても和やかで、ずっと続けばいいのにと思った。
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