高梨さんと北条くん


「あ、あのさ…」

北条が口を開く。

なんだか聞きたくない気がして遮った。

「ごはん、食べちゃおうよ」

「…う、うん、そうだねいや、そうじゃなくて、あのさ!」

少し震え気味の声が胸のざわざわをさらに強めてくる。

覚悟を決めよう。



「うん、なに?」



北条の顔をしっかり見て聞き返した。



「俺…あの、俺!」



北条も顔を上げて、目を合わせてくる。




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