シンデレラ☆ジョブ

「時間がないから、読んで?」



「平井さん?」





 あたしが袋を受け取ると





「待ってるから」





 と、彼は言い残し

 カラン☆ とカフェから出て行った。





「……」





 ど、どうしょう、今のだけで胸が

 痛いくらいドキドキしてる。





「美乃里ちゃん、見てもいいよ?」





 オーナーが笑って、言ってくれた。





 手提げの中を見ると

 手紙と白い箱が入っていた

 開けると





『彼女になってもらえるなら、明後日、コレをつけて家に来てください』



「……」





 白い箱には、ピンクのハートの石のリングと、平井さんの家のスペア・キーが入っていた。





「……」





 ヤバい、嬉しい……。



 不意打ちで、涙が止まらない。




 カウンターの中でオーナーが

『おめでとう』と言ってくれた。




 あたしは薬指にリングをはめて

 泣きながら満面の笑顔でVサインした。










 fin 
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