人魚姫と海の涙
「えへへ。ねえ、鈴ちゃん。


ディフ兄が時廻の能力持ちかは僕にはわからない。


だから、仲良くすればいいと思う。


けどさ、『恋』なんてしてない、よね?」


珍しい心ちゃんの真面目な顔。


即答、出来る。


よね。


『恋』なんて。


「するわけ、ないじゃん。じゃあ、また明日来るね、心ちゃん」


「…………うん。ばいばーい」


怪しむように私の目を覗き込んで心ちゃんは笑った。


そう、私は『恋』をしない。
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