クリスマスケーキ
「チーフ…用はそれだけですか?」
「…例の洋菓子メーカー『ユリヤ』のクリスマス企画…考えておいてくれよ」
クリスマス…
私と湊の間に気まずい雰囲気が漂う。
「…クリスマスか…俺のクリスマスは誰かさんのおかげで…毎年…胸の奥が痛む…」
「その誰かさんって…私でしょ?」
「…何だ…憶えてるのか…」
「憶えています」
私の人生のターニングポイントだから。
「俺も憶えてるよ!生まれて初めて…女にフラれたんだからな」
湊は恨めしそうに私を見つめる。
4年前…茶髪に染めて鳥巣のように毛先を遊ばせたチャラ男風だった髪型も黒く染められ…綺麗にセットされていた。
スタイル抜群の長身に端正な顔。
私よりも一足先に30歳になった湊はオトナの男の風格を漂わせていた。
「…例の洋菓子メーカー『ユリヤ』のクリスマス企画…考えておいてくれよ」
クリスマス…
私と湊の間に気まずい雰囲気が漂う。
「…クリスマスか…俺のクリスマスは誰かさんのおかげで…毎年…胸の奥が痛む…」
「その誰かさんって…私でしょ?」
「…何だ…憶えてるのか…」
「憶えています」
私の人生のターニングポイントだから。
「俺も憶えてるよ!生まれて初めて…女にフラれたんだからな」
湊は恨めしそうに私を見つめる。
4年前…茶髪に染めて鳥巣のように毛先を遊ばせたチャラ男風だった髪型も黒く染められ…綺麗にセットされていた。
スタイル抜群の長身に端正な顔。
私よりも一足先に30歳になった湊はオトナの男の風格を漂わせていた。