Treasure~もう一度、恋~
最初は、触れ合うだけだったキスが

少しずつ、深くなっていく。

瞬の長い指が、するりとあたしの身体を撫でていく。




「…ん、瞬ってば…」

「いいじゃん、やっと引っ越してきたんだし」

「で、でもご飯とかお風呂…」

「そんなの逃げない」



強引に抱き寄せられ、ベッドルームへと連れて行かれた。




「もう待てない。このままじゃ俺、夢精しそうなんだけど」

「む、夢精って…」

「3年待ったし。一緒に暮らすまで、3ヶ月待ったし。
 …もう、限界」

「あ…」



あたしを組み敷く瞬は、優しい瞳で見下ろしていた。

ずるい

そんな顔されたら

…なにも、言えなくなっちゃうよ



3年ぶりの、瞬は

まるで飢えた獣だった









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