air-s Word
事のあらましは、まだ続く。
部屋に塞ぎ込むようになった僕を祖母は心底心配した。
それが二週間前のこと。
大丈夫?何かあったの?
と祖母は毎日毎日声を掛け、僕はそれをことごとくないがしろにした。
今までだって、ずっとそうだった。
僕は必要なこと以外を口にしない。
人に何かにつけて話すことが嫌だったし、祖母もそれについて言及したことはなかった。
けれど、今回は僕の尋常でない様子を汲み取ったのだろう。