イチゴ大福

「ねぇねぇ、葵。あれ。」

私は、葵に彼女の存在を教えた。

葵は興味なさげに

「あぁ。いるな。」

だって。

ヤキモチ焼かないのねー。

あ、ひとりひとりに妬いてたらキリがないか、

「…おい、あれ。」

葵は、そう言って彼女と一緒にいる男を指さした。

なんだかんだいいながら、嫌なんじゃない。

なんて考えてたのに。

葵の指さした方を見て後悔した。

見なきゃ良かったって。


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