12月26日
いろいろと考えてしまった私を、拗ねていると思ったのか。

「あ、あともう一つある」

彼は思い出したようにそう言った。

もう一つということは、結局カレーは彼の中で決定事項なんだろう。


「何?」

私がそう聞くと、彼は微笑んで私の頭に手を乗せる。

あったかくて、幸せで、心が痛い。


「ケーキ。手作りの」

彼がそう言ったのには訳があった。


去年のクリスマス、私はサプライズで手作りのケーキを用意しようとした。

でも、お菓子作りなんて全然やったことがなくて。

結局失敗してしまって、既製品を買いに行ったのだ。


それでも、冷蔵庫の中に入っていたデコレーション用のフルーツやチョコレートを彼が見つけて。

聞かれた私は嘘をつけなくて、全てを彼に話したのだ。
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