俺様王子様に振り回されて
そう不安に感じ、自分の胸に手を当てた。


そして、まだ制服を着たままだったということに気付く。




着替えるか。


そう思い、制服の上着の手をかけ、ハッとした。



制服のポケットに入っている携帯の存在を思い出したのだ。





そういや、栞さんの返信きてるかな?


すぐに携帯を取り出し、開ければ。



未読メール一件

の文字が。





栞さんじゃね!?



すぐに未読メールを開いた。




案の定、栞さんからだった。





《茜ちゃん好きな子できたの!?

どういう子?教えて教えて!


教えてくれたら、恋愛のアタックについて教えてあげるよ♪

(教えてあげられるか、自信はないんだけどね!)》





・・・・・・交換条件か。



まぁ、今すぐ恋愛のアタックについて知りたい私は、すぐに教えるけどな!




栞さんに教えるのが嫌とかじゃねぇし。

・・・もの凄い、恥ずかしいが。




私はポチポチとメールを打っていく。





《いいぜ、教えるよ!


俺様で、意地悪だけど・・・優しい、奴。

イケメンで、女にモテて、複数の彼女がいる。


それでも、好きで、諦めたくないんだ。

だから、アタックのこと教えてくれっ!!!》






かなり恥ずかしい文面。


けど、ソレより何より、私は必死で。




祈るように、送信した。



栞さんが、アタックについて教えてくれますように・・・。






送信した後、5秒と経たずに携帯から機械音が流れた。



え!?電話!?


まさか、栞さんからか!?メール読むの早くね!?




驚きながらもすぐさま携帯を開き、耳に押し当てる。






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