俺様王子様に振り回されて

好きになったのは、危険な男





―――――――――――――――――――――――――――――・・・・・・






校庭では、様々な部活の掛け声が聞こえてくる。






そんな中、私は3階の空き教室の前で、深呼吸をしていた。




「すぅー・・・はぁー・・・」






昨日。


確かに誓ったんだ。



意を決し、ドアに手をかける。






行くぜ!


石原茜、いっちょ頑張ります!!!







ガラッ




ドアを開けるとそこには・・・・・・誰も、いなかった。







「まだ来てないのかよ・・・。」



さっきの深呼吸が無駄じゃねーか!!!





なんてことだぁー!


と思いつつも、ちょっと安心したり。





「先に掃除始めてるか・・・。」



といっても、私は本当は掃除しなきゃいけないことしてないんだが。





教室から持参したのは、箒とチリトリ。

それに、ぞうきん。



「・・・とりえあず、箒で棚の上とかの埃落とすか。」





あー・・・子箒も持ってくればよかった。




後悔しつつも、箒で、棚の上の砂やら埃やらを下に落とす。






舞う埃。

むせる私。



そして気付く。


「窓開けてねぇじゃん。」





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