私たちで奏でる物語

「那斗等がこっちに来る」


龍君が言うので、私も二人を見待った

――――と、


「栞那ちゃん!!」

「ふぇ!?」


いきなり肩を掴まれ言われたので変な声が出てしまった


「なななっ、何でしょう?!」


思わず敬語

でも二人はそんな事には気も留めず私に迫り寄った

状景反射――私は後退さんでしまう


「制服のスカート貸して!」

恋君が放った言の葉は意外な位に身近過ぎるモノだった


「え、あ、はい!」


私から紙袋の中から制服のスカートを出して恋君に渡す

恋君は急いでスカートを履くと、今度は那斗君が、それをお姫様抱っこで担ぎ走り出す


「あいつ等は当たりだな」


龍君が私の隣でそう言った時あの二人がゴールテープを切った

後に聞くと、二人のお題は「王子様とお姫様」だったらしい

アレで良かったのかと思う半面、優勝に近付けた嬉しさとそれにかかった不安のまだら





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