Always

Side.F*Fingertips had touched*

「ざけたこと言ってんじゃねーぞ、このクソッタレが!」

真麻のパンチが恵の頬にクリーンヒットした。

パンチを受けた恵の躰がマンガみたいに大きくぶっ飛んだ。

「やれやれ」

一部始終を締めくくるように、七緒は両手をあげた。

真麻と恵の2人には悪いけど、なかなかおもしろい光景だ。

初対面から何でも言いあって、時には拳を交えて言いあって。

彼らの関係に憧れを持っているのと同時に、うらやましさも感じていた。

僕も真麻と恵みたいに何でも言うことができる性格だったら…こんな思いをすることなんてないのかな?

芹沢さんと一線を越えたあの夜を、忘れることができたのかな?
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