ハリネズミの恋
Chapter4*夕日の中の眠り姫*
針井と2人で過ごした放課後から今日で3日目を迎えた訳だが…俺は一体、どうしたんだ?

「何か気になっちゃう感じですかー?」

昼休み、太がニヤニヤ笑いながらフルーツオレを飲んでいた。

「別に気になってなんかいねーし!」

俺は言い返すと、メロンパンを口に入れた。

「さっきから目線がずーっと針井の方に向いてるんだけど」

「いや、向くだろ。

1人だし、嫌でも目立つに決まってんだろ」

俺はチラリと、針井に視線を向けた。

彼女は弁当を食べ終えたところだった。

空っぽの弁当箱に向かってごちそうさまと言うように両手をあわせた後、ウサギのイラストがかわいい巾着袋に弁当箱と箸を入れた。

それをカバンの中に入れた後、今度は机の中から文庫本を出して、読み始めた。
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