メロンジュース
地図らしきものを頼りにアジトへついた頃には、すっかり日が暮れていた。

「な、何じゃい、おい…」

目の前の建物に、あたしは呆然となる以外何もなかった。

アジトってさ、どっかの港の倉庫って言うのが定番だよね？

なのにさ、あたしの目の前にあるのは、
「…宮殿、ですか？」

それはもう、税金のムダかと思うくらいの広い広いお屋敷だったと言う訳でございます。

おそらくこの宮殿の中に、あたしの家財道具一式があるんだな！？

そうなんだな！？

「あ、インターホン」

果たして、アジトにインターホンなんてつきものなんだろうか？

インターホンに向かって指を伸ばして押したら、ガチャッと目の前の門が開いた音がした。
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