メロンジュース
Chapter2*婚約に条件はつきもの*
その翌日の夕方のこと。

コンビニのバイトを終えて、1人暮らしのアパートへ帰ってきた時のことだった。

「ただいまー」

ドアを開けたら、
「何じゃこりゃー!?」

あたしの悲鳴が築30年のボロアパートに響き渡った。

って言うか、築何年からボロになるんだ?

…なんて言う疑問は今は後にして放って置いておこう。

バイトから帰って我が家のドアを開けたら、
「家財道具どこ行ったんだー!?」

家財道具が一式なくなり、我が家がすっからかんだったと言う訳である。

ベッドもねえ!

タンスもねえ!

テーブルもねえ!

椅子もねえ!

…いやいや、今は歌ってる場合じゃないぞ。
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