メロンジュース
「ゲッ…!」

しまった…。

メグのこと、すっかり忘れてた…。

「あんの変態ヤロー…」

あたしは舌打ちした後、ボソッと毒づくように呟いた。

あたしもメグのことをすっかり忘れていたように、メグもあたしのことをすっかり忘れていると思ってたのに…。

どうやら相手はそうじゃなかったらしい。

「はいはい、行きますよ。

行けばいいんでしょうが。

萌ちゃん、またね」

あたしが萌ちゃんに向かって手を振ると、萌ちゃんもあたしに向かって手を振ってくれた。

メグを探すため、あたしは人混みの中に入った。
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